前に神岡鉱山産として出品いたしましたが、神岡鉱山の権益会社の三井金属の元社員の方からご指摘を受けて、ペルーワンサラ鉱山産と分かりました。訂正して再出品いたします。ペルーワンサラ鉱山は同じ三井金属が運営している鉱山なので、多くの鉱山労働者が神岡から派遣されたので、彼らが持ち帰ってきた可能性が高いです。ワンサラ鉱山は三井金属鉱業及び三井物産が出資するサンタルイサ鉱業によって1968年より操業している歴史のあるペルーを代表する鉛・亜鉛鉱山の一つです。白亜紀のサンタ層及びカルワス層の石灰岩、石灰質頁岩を交代した熱水性鉱床(中低温タイプ：250～350度)で、レンズ状、層状、または不規則塊状を呈しており、5つの鉱床帯からなっています。鉱化作用は、関係火成岩とされるストック状花崗岩斑岩を中心として北西～南東方向に6km以上に及びます。北からアルベルト坑、レクエルド坑、ワンサラ本坑、ワンサラ上部坑、ワンサラ南部坑に分けられます。鉱石鉱物は、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄鉄鉱が主体で、黄銅鉱などを伴います。ワンサラ鉱山のコウブツは日本では黄鉄鉱が多く出回っており、他の鉱物はあまり見ません。鉱山労働者が標本として持ち帰った可能性があり、珍しい標本と思われます。この標本は閃亜鉛鉱、方鉛鉱、黄鉄鉱等の金属鉱物の塊で、ズッシリと重たく鈍い輝きの物です。裏面の黄鉄鉱のまだら模様が惹かれます。金属鉱物オタクに持って来いの標本です。91.1×87.7×51.8mm 964g#水晶#原石#鉱物#神岡鉱山#ペルー#ワンサラ鉱山#閃亜鉛鉱#方鉛鉱#黄鉄鉱#熱水性鉱床#金属鉱物